InDesignのEPS画像カラーマネージメントのここが怪しい



 InDesignは、貼り込み画像に含まれるICCプロファイルをコントロールすることが可能だ。しかしそれは、Photoshop形式TIFFJPEG画像のときに有効な機能であって、EPS画像ではどうなのだろうか。EPS画像内に含まれたICCプロファイルは、InDesignは原則的に無視するはずだ。しかし、本当なのだろうか。2.0からCS32までのバージョンで、ICCプロファイルを埋め込んだ画像を貼り込んでみて検証してみた。



 InDesignの貼り込み画像のカラーマネージメントは、バージョンによって扱いが異なることはご存じだろう。大きく分けると、InDesign CSまでと、InDesign CS2以降、貼り込み画像のカラーマネージメントは全く異なったものになっている。
 基本的な違いは『InDesign使いこなしの鉄則』にある「鉄則05:貼り込み画像に含まれたICCプロファイルの扱い」で解説した。つまり、デフォルトの設定では、InDesign CSまでは貼り込み画像内のICCプロファイルを読み込み、InDesign CS2以降は読み込まないのである。
 それでは、EPS画像内に含まれたICCプロファイルはどうなるのだろうか。[画像のカラー設定]では埋め込みの可否を変更できないEPS画像も、バージョンによって振るまいが異なるのだろうか。

InDesignのEPS画像のカラーマネージメントはバージョンで異なるのか
 EPS画像内に埋め込まれたICCプロファイルは、InDesignでどのように処理されるのだろうか。確認すべきことに、次のようなものがある。

高解像度でのモニタの表示
プリフライトでの認識
PDF書き出しでのカラー変換


 まず、ICCプロファイルを埋め込んだとき、モニタの表示は変わるのだろうか。EPS画像内のICCプロファイルは、InDesignは原則的に無視する。つまり、ICCプロファイルを含んでいても、デバイスカラー画像として認識して、InDesignのCMYKスペースでモニタ表示するのである。
 プリフライトでは[リンクと画像]で画像内に埋め込まれたICCプロファイルを表示するようになっている。EPS画像内のICCプロファイルを無視するのであれば、プリフライトでもICCプロファイルの埋め込みは「なし」になるはずだが、実際はどうだろうか。
 また、PDFにカラー変換せずに書き出したとき、埋め込みプロファイルは認識されるのだろか。認識されてカラー変換されてしまうのであれば、モニタの表示とPDF化したときのカラーの統一性が保てないことになってしまう。
 さらに、これに追加して、バージョンでの違いやEPS画像だけでなく、ポストスクリプトカラーマネージメントをオンにしたときの画像でも、埋め込みプロファイルがどのように処理されるのかを知っておきたい。
 ここで4つの画像を用意する。同じイメージの画像で、プロファイルを埋め込み処理を変えたものである。

デバイスCMYKの画像
Japan Color 2002 Newspaperのプロファイル埋め込み画像
ポストスクリプトカラーマネージメントをオンで保存した画像(PostScript CSA)
Japan Color 2002 Newspaperを埋め込みポストスクリプトカラーマネージメントをオンにした画像


 これらの4つの画像をInDesignに貼り込み、モニタの表示、プリフライト、PDF書き出しを検証してみる。[DTP-S倶楽部コンテンツに続く

タグ:InDesign

posted by 上高地 仁 at 20:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | カラーマネージメント出力



カラーマネージメント出力の不思議3〜解答編〜



 Creative Suite3のInDesignとIllustratorに同じカラー成分のファイルを貼り込んで、カラーマネージメント出力したときの違いはわかりましたか。InDesignやIllustratorに貼り込むファイルフォーマットによって、カラー変換されたときのカラー値が異なっているという不思議な現象です。

 まず、Illustratorで、プリンタでカラー出力した際に、ベクターデータラスターデータで変換されたカラーが異なっている原因は、やはり

プリンタ

にありました。今回利用したプリンタは、ビジネス用のプリンタです。PostScriptは搭載しているのですが、画像データとそれ以外のデータのラスタライズ結果が同じではないようです。
 
 続きは次をご覧下さい

posted by 上高地 仁 at 16:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | カラーマネージメント出力



カラーマネージメント出力の不思議2〜Illustrator編〜



 InDesignで行ったカラーマネージメント出力のテストを、Illustrator CS3でも行ってみました。Illustrator CS3に同じように、「グレー40%」濃度の画像やPDFを貼り込んで、プリンタから出力してみました。

 IllustratorとInDesignは、CSのバージョンが同じです。Adobe Color Engineのバージョンも同じです。ということは、同じようにカラー変換されるということでしようか。実際にプリントして試してみましょう。

続きは次をご覧下さい

posted by 上高地 仁 at 10:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | カラーマネージメント出力



カラーマネージメント出力の不思議1〜InDesign編〜



 IllustratorやInDesignにAdobe Color Engineが搭載されたことで、アプリケーション側でターゲットのCMYKにカラー変換して出力することが可能になっています。たとえば、ドキュメントに「Japan Color 2001 Coated」を割り当てて作成し、プリンタプロファイルで変換して出力すれば、カラーマネージメントしてプリントアウトすることが可能だからです。

 しかし、実際には、InDesignでは貼り込まれた画像によってはカラーマネージメントされずに出力されることがあります。つまり、どんなデータでもアプリケーション側でカラーマネージメント出力できるわけではないのです。
続きは次をご覧下さい

posted by 上高地 仁 at 13:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | カラーマネージメント出力





Illustrator使いこなしの鉄則

  鉄則01:異なるバージョンでは開かない
  鉄則02:最新版にアップデートしよう 8.0〜9.0
  鉄則03:最新版にアップデートしよう 10.0〜CS2
  鉄則04:カラーマネージメント機能を使おう
  鉄則05:貼り込まれた画像のカラーはどうなる?
  鉄則06:透明効果の分割・統合をベクトル側で変換する
  鉄則07:透明分割とスポットカラーの怪しい関係
  鉄則08:ラスタライズ効果設定は「200 ppi」に設定する
  鉄則09:Illustrator CS以降で使うOpenType機能
  鉄則10:フォントはアウトライン化してPDF保存する
  鉄則11:PDF保存ではフチククリ文字はアウトライン化しない
  鉄則12:用紙サイズを大きくしてトリムマークを付けて保存する
  鉄則13:PDFのバージョンはAcrobat 4.0互換で保存する
  鉄則14:PDF保存ではIllustrator編集機能はオフにする
  鉄則15:RGBのEPS画像はそのままCMYKに変換される
  鉄則16:PDF保存ではICCプロファイルは埋め込まない
  鉄則17:Illustrator 10までは画像はダウンサンプルしない
  番外編1:可能な場合オーバープリントを保持とは
  番外編2:インテリジェンスなカラー変換
  番外編3:書き出されるPDFサイズ
  『Illustrator&InDesign使いこなしの鉄則』を発行します
 
Illustrator使いこなしの鉄則が改訂してiPhoneアプリになりました。

カラーマネージメント出力

  カラーマネージメント出力の不思議1〜InDesign編〜
  カラーマネージメント出力の不思議2〜Illustrator編〜
  カラーマネージメント出力の不思議3〜解答編〜

Vistaフォント、混乱の真犯人は誰だ

  その1:包摂はどこまで本当か
  その2:解き放たれた文字数の制限
  その3:JISの包摂に明確な基準はあるか
  その4:使われている文字は字形であっても拒否するのは非現実的だ
  その5:ユニコードは字形を追加するためにあるのだ

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