特にフォントを差し替える場合は注意したい。問題になるのは、まず、かながツメ文字になっている場合である。かなはフォントによってふところの大きさが違う。そのため、ツメ幅もフォント毎に異なるからである。ふところの小さいフォントから大きいフォントに変更すると、文字送りはそのままでグリフだけを変更するので、文字が詰まりすぎてしまう。場合によっては、くっついてしまうこともある。
もう1つ注意したい問題は、シフトJISで使われていない字形を変更する場合である。同じOpenTypeフォントで、Adobe Japanのバージョンが同じでも、同じ字形に変換できないことがあるからだ。
もしTouchUpテキストツールで文字を編集するのであれば、テキスト全体を変更するのではなく、フォントを変更せず、修正する部分のテキストのみを変更するほうが安全だろう。
TouchUpテキストツールは、不要なテキストの削除に使うのがもっとも適している。PDFにしてから不要なテキストが発見された場合、TouchUpテキストツールで選択して削除すればよい。
テキストの削除はTouchUpオブジェクトツールでも可能だ。しかし、TouchUpオブジェクトツールで選択すると、複数のテキストが選択されてしまうことがよくある。IllustratorやInDesignでは別のテキストボックスとしてレイアウトしてあるのにもかかわらず、PDFにすると、複数のテキストオブジェクトが1つのオブジェクトとして選択されてしまうのである。したがって、TouchUpオブジェクトツールでは、任意のテキストを選択して削除することは難しい。
こうした場合困るのが、テキストを1行、TouchUpテキストツールで削除した場合である。1行をそのまま削除すると、レイアウトが変わってしまうのである。削除したテキストの行だけでなく、同じテキストオブジェクトとして認識されるテキストの位置が移動したり、場合によっては消失してしまうのだ。
どうやら、行そのものをTouchUpテキストツールで削除してしまうと、テキストオブジェクト内での行送りの情報が変わってしまうようだ。
TouchUpテキストツールで行を削除するとテキストが消失する

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不要なテキスト1行を削除し、なおかつレイアウトを維持するためにはどうすればいいのであろうか。TouchUpオブジェクトツールで可能だろうか。
方法は簡単であった。1行のテキストを削除するまえに、その行に、スペースを挿入すればいいのである。スペースは全角でも半角でもかまわない。そしてスペースを削除せずに、該当するテキストのみを削除するのである。削除した行にはスペースが残っているので、行送りは変わらないのである。
スペースを挿入して行を削除する

なお、TouchUpでテキストを編集してPDFを保存すると、Acrobatのバージョンが
1.6(Acrobat 7.x)
となってしまう。印刷用に出力する場合は、PDFのバージョンをダウンして保存したい。
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