Macintosh好調はWindowsブートでスネかじり?









 PC市場でMacintoshのシェアがアップしているという。日本でのDTPの初期の頃、つまり、1990年代の初めから中頃にかけて、Macintoshのシェアは、よくて5%位だったと記憶している。

 もちろんその後、Appleは業績は落ち込み、Macintoshは一般コンシューママーケットに食い込めなかった。低いときには、PCの販売シェアではよくても3%程度しかなったはずである。iMacの登場で少しはコンシューママーケットに食い込んだが、それでも全体からみれば、Macintoshはわずかなシェアだった。

 ところが最近は、iPodだけでなく、Macintoshがよく売れているらしい。

Appleの市場シェアについてGartnerは6.6%、IDCは6%としている。
(「米国でのMac出荷は、市場を上回るペース」--第1四半期調査[CNET])

だそうである。PC全体の出荷台数は減少しつつあるにもかかわらず、Macintoshは出荷台数が増加しているという。今年度の第2四半期決算では、前年比で51%の増加で、なんと230万台も売れているらしい。このままいくと、シェア10%もあるかもしれない。

 iPodに牽引されて売れているのかと思わなくもないが、iTunesWindowsでも同じように使えるわけで、iPodを使うためにMacintoshを購入する必要はない。

 CNETのある「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba店マネージャに聞く」という記事を読んであると、いままでのMacintoshユーザーが買っているのに加えて、既存Windowsユーザーが、Windowsをインストールして使っているケースが少なくないことがわかる。BootCampでWindowsをインストールするのは難しくないし、Windows XPならヤフオクにいくと、バルク品とおぼしきものが数千円で売っているので、Windows OSの費用もそれほどではない。

 そうすると、このままMacintoshは、独自Mac OS XというOSを前面に掲げながら、Windowsマシンとしての「ウリ」を追加していくことになりそうである。Windowsマシンとして使っても、他のWindowsメーカーよりメリットがあるような提案をすれば、売り上げはさらに伸びるに違いない。

 そうなると、BootCampのようにシングルブートしかできないのではなく、「Parallels Desktop for Mac」のように同時に複数のOSが起動できるようにするかもしれない。OSが共有できるようになると、WindowsからMac OS Xに移行させやすくなるからである。

 シェアがアップして、もう一つ気になることは、「Psystar」というクローン、互換機の存在である。Macintosh以外にMac OS Xをインストールすることは「Appleの使用許諾に違反」するらしいが、Macintoshのシェアが高くなると、こういう互換機は使用許諾に違反しても増えるのではないか。

 Apple方針としては、自社のハードウエアに自社のOSをセットにして売ってきたわけだが、Windowsマシンとして使用するユーザーが増えると、「Appleの使用許諾に違反」ということが意味を持たなくなってきそうだ。Mac OS Xがインストールできるマシンを、Apple以外が販売することを禁止するという行為が独禁法違反だという意見も現れて、それについて訴訟を起こすメーカーが登場するかも知れないのである。

 「Appleの使用許諾に違反」という考えは、Macintoshのシェアが小さいからこそ言えたことであって、シェアが高くなると風当たりは強くなるだろう。Appleとしては、条件を厳しくして、クローンメーカーを認めざるを得ないようになりそうだ。と思うが、いかがだろう。

 いずれにしても、Windowsのすねをかじる戦略は、Appleにとっては当分有効であるにちがいない。iPodのビッグヒットもiTunesのWindows版が牽引したことは間違いなく、Windows OSを取り込んだ次は何を狙うのだろうか。


posted by 上高地 仁 at 21:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース&トピック
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/96080656

この記事へのトラックバック

Illustrator使いこなしの鉄則

  鉄則01:異なるバージョンでは開かない
  鉄則02:最新版にアップデートしよう 8.0〜9.0
  鉄則03:最新版にアップデートしよう 10.0〜CS2
  鉄則04:カラーマネージメント機能を使おう
  鉄則05:貼り込まれた画像のカラーはどうなる?
  鉄則06:透明効果の分割・統合をベクトル側で変換する
  鉄則07:透明分割とスポットカラーの怪しい関係
  鉄則08:ラスタライズ効果設定は「200 ppi」に設定する
  鉄則09:Illustrator CS以降で使うOpenType機能
  鉄則10:フォントはアウトライン化してPDF保存する
  鉄則11:PDF保存ではフチククリ文字はアウトライン化しない
  鉄則12:用紙サイズを大きくしてトリムマークを付けて保存する
  鉄則13:PDFのバージョンはAcrobat 4.0互換で保存する
  鉄則14:PDF保存ではIllustrator編集機能はオフにする
  鉄則15:RGBのEPS画像はそのままCMYKに変換される
  鉄則16:PDF保存ではICCプロファイルは埋め込まない
  鉄則17:Illustrator 10までは画像はダウンサンプルしない
  番外編1:可能な場合オーバープリントを保持とは
  番外編2:インテリジェンスなカラー変換
  番外編3:書き出されるPDFサイズ
  『Illustrator&InDesign使いこなしの鉄則』を発行します

カラーマネージメント出力

  カラーマネージメント出力の不思議1〜InDesign編〜
  カラーマネージメント出力の不思議2〜Illustrator編〜
  カラーマネージメント出力の不思議3〜解答編〜

Vistaフォント、混乱の真犯人は誰だ

  その1:包摂はどこまで本当か
  その2:解き放たれた文字数の制限
  その3:JISの包摂に明確な基準はあるか
  その4:使われている文字は字形であっても拒否するのは非現実的だ
  その5:ユニコードは字形を追加するためにあるのだ