2007年10月29日

クールになった LeopardとTime Machine

 Mac OS X Leopardが発売されたので、梅田のヨドバシカメラに見に行きました。店頭にあるマシンにインストールされているのを少し、触りました。GUI関係の機能が大きく変貌し、見た目はこれまでのMac OS Xと比較すると、別物のように一新した感じです。
 
  20インチのiMacにインストールしてあるLeopardを操作する限り、コンピュータとしてクールになったことは間違いなそさうです。Finderファインダー)やQuick Lookクイックルック)、Spacesスペーシズ)、Stacksスタックス)などの機能は、近未来のSF映画に登場するようなコンピュータのイメージを与えてくれます。

 ただ、私なんかはこれだけGUIを豪華絢爛にすると

マシンパワーとメモリはどうする?

と思ってしまいますね。これだけの機能をストレスなく使うには、かなりのメモリが必要だろう、CPUも高速のものでなければだめだろうと頭が回ってしまいます。実際、店頭にある20インチのiMacを操作する限り、開いたウィンドウをすぐに閉じようとすると、反応が遅いように感じました。たまたまでしょうか。私の操作方法に問題があったのでしょうか。

 Leopardに搭載された新機能は、アグレッシブといっていいのではないでしょうか。実用的かどうかは、これからユーザーによって判断されるに違いありません。役に立つかどうかは、世の中に問わないとわからない場合も少なくないので、これらのデスクトップ機能が今後どうなるのは、とても興味深いですね。

 Macintoshがコンピュータオタクの手を放れて、コンピュータのことなど全く知らない人でも、難なく操作できるような環境を目指すとしたら、GUIの変革はまだまだ時間がかかるような気がします。

 むかし読んだ星新一のショートショートに、宇宙を目指す二人の若者が話がありました。一人は体力に自信があり、宇宙飛行士になるための厳しい訓練に耐え、念願の宇宙飛行士になります。もう一人は宇宙飛行士になる訓練に耐えるほどの健康に優れませんでした。しかし、体力に優れた彼が晴れて宇宙飛行士になったとき、体力の優れないもう一人が、厳しい訓練なんかしなくても宇宙にいける宇宙船を開発したという話です。

 だから、本当なら、コンピュータで一般のユーザーが使うことは、専門的な知識がなくてもできないようにならないと駄目だと思いますね。Appleだったらそういうことを期待してもいいかもしれません。iTunesiPodで掴んだユーザーを離さないためには、コンピュータを意識しないコンピュータにすることを目指すべきだと思いますね。



 さて、今回の新機能で一番興味のあるのは、Time Machineくらいか、と思っていました。しかし、よく考えてみると(考えなくても)、Time Machineはたんなるバックアップソフトではありませんか。バックアップソフトなら、フリーでも手にはいるしね。まあでもこうしてOSの機能として搭載されると、今までなかったのが不思議かもしれませんな。

 もちろん、Time Machineが普通のバックアップソフトの違うのは、削除したデータも保存しておけるということにあります。まちがって、ゴミ箱から削除しても、保存期間内だったら、取り戻すことができるわけです。

 ただまあ、最近削除したデータを取り戻したいと思うことは、まずないので、保存期間をやたら長くすると、バックアップディスクいたずらにが肥大化するだけのような気がしますね。一般のユーザーには、売りになる機能でしょうけどね。



 Time Machineについては、Leopard登場の前から、無線でバックアップするという話があったようです。どうも最終的にはできないようになったみたいですね。

AppleInsiderのフォーラムでは、ハードディスクの内容すべてを無線ネットワーク経由でバックアップするには、100Mbpsを超えるスピードがでる802.11n接続でも大変な時間がかかるだろうとの投稿があった。それはそれでもっともだといえる。
(「Time Machineで無線バックアップは不可」--アップル新OSで一部報道:CNETより引用)

ということで、現実的ではないかもしれません。差分のみをコピーするにしても、動画とかを扱うようになれば、無線ではかなりつらいかも。使っていない夜中にバックアップするという手もありますが、MacBookとかでずっと電源を入れっぱなしにするのもなぁ、というところですね。

 しかしこういう話が取り上げられるということは、無線でハードディスクのバックアップをとりたいというニーズがけっこうあるのでしょう。そんな気がします。本体に外付けを接続してバックアップするのは面倒ですから、無線でバックあアップの設定をしておけば、外付けを気にする必要もなく、いざというときにアタフタすることもありません。

 そのうち、無線ルータとバックアップソフト組み合わせた使い方が当たり前になるかもしれません。別にAirPort ExtremeとTime Machineを使わなくてもいいと思うしね。完全同期せずに、旧いファイルを削除しないバックアップソフトって難しいものではないと思うしね。

 ただ、私のが思うのは、この機能はハードウェアと合体するべきだということです。このTime Machineを機能をより有効的に活用するには、iMacやデスクトップマシンでは、最初からバックアップ用のハードディスクをセットしておくほうがいいんじゃないと思いますね。そうすると、外付けを用意しなくてもバックアップとして使えますからね。

 そのうち、そういうバックアップハードディスク搭載マシンも売り出されるかも。一般ユーザーにとっては、最初からハードディスクが搭載されている方がありがたいのではないでしょうか。まあ、バックアップ用のハードディスクの容量は起動ディスクの倍はいるでしょうけどね。買いやすいし、売りやすいと思いますけどね。

マックを使えば、たとえハードディスクが壊れても
あなたが今までコレクションした音楽も
大切な思い出のシーンの動画も、もう失うこともありません。


 とかなんとか言って、売ることもできると思いませんか。まあ、もっとも昨今のハードディスクは、昔ほど簡単にクラッシュしません。夏場にエアコンも付けずに長時間使ったりする場合は、ちょっとやばいですけどね。


◆ビデオ:Mac OS X Leopard主要機能をレビュー[CNET]
http://japan.cnet.com/video/story/0,2000056064,20359841,00.htm

◆「Time Machineで無線バックアップは不可」--アップル新OSで一部報道[CNET]
http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20359750,00.htm


posted by 上高地 仁 at 21:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース&トピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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