2007年10月13日

カラーマネージメント出力の不思議3〜解答編〜

 Creative Suite3のInDesignとIllustratorに同じカラー成分のファイルを貼り込んで、カラーマネージメント出力したときの違いはわかりましたか。InDesignやIllustratorに貼り込むファイルフォーマットによって、カラー変換されたときのカラー値が異なっているという不思議な現象です。

 まず、Illustratorで、プリンタでカラー出力した際に、ベクターデータラスターデータで変換されたカラーが異なっている原因は、やはり

プリンタ

にありました。今回利用したプリンタは、ビジネス用のプリンタです。PostScriptは搭載しているのですが、画像データとそれ以外のデータのラスタライズ結果が同じではないようです。
 
  『Illustrator使いこなしの鉄則』『InDesign使いこなしの鉄則』のCD版の表紙を作成したときに、同じプリンタから、カラー出力すると、分割された透明部分と透明ではない部分がくっきり差が出てしまいました。

●プリンタ出力した『Illustrator&InDesign使いこなしの鉄則』CD版の表紙

071013tessoku.gif

透明が使われている部分が、分割されたカラーステッチが生じていることがわかります。背面の網点もラスタライズして画像化することで、カラーステッチは目立たなくなりました。



 Illustratorで事前に分割しても同じでした。やはり分割された部分とそうではない網の部分の色が異なっているのです。分割された部分には[光彩(外側)]を利用しています。ですから、[光彩(外側)]の背面の平網は画像化されているのです。

 それで、背面の平網をすべてラスタライズして出力しました。そうすると、なんとか、目立たないようにプリントされました。カラープリンタでは、透明が使われているデータを出力すると、透明部分がハッキリしてしまうことがよくありますが、透明分割の方法のためではなく、プリンタ側でラスターデータとベクターデータの処理方法が異なるケースも少なくないかもしれません。



 ということで、Illustratorは、カラーマネージメントして出力するためには、

EPS形式を使わない

という方法しかありません。それ以外のデータでは、今回テストした限りでは、同じ変換結果になるからです。

 さて、IllustratorはEPSを貼り込まないようにすれば、統一したカラーマネージメント出力が可能ですが、InDesignも同じようにするにはどうすればいいのでしょうか。InDesignでは

Illustrator EPS
Photoshop PDF
Illustrator PDF
IllustratorからDistillerでPDF


を貼り込まないという方法しかないのでしょうか。

 PDFをInDesignに貼り込んだときにカラー変換されるカラー濃度と、それ以外の画像濃度の違う理由はどこにあるのでしょう。それは、変換されたカラー値にヒントがあります。


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posted by 上高地 仁 at 16:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | カラーマネージメント出力 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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