まず、Illustratorで、プリンタでカラー出力した際に、ベクターデータとラスターデータで変換されたカラーが異なっている原因は、やはり
プリンタ
にありました。今回利用したプリンタは、ビジネス用のプリンタです。PostScriptは搭載しているのですが、画像データとそれ以外のデータのラスタライズ結果が同じではないようです。
『Illustrator使いこなしの鉄則』『InDesign使いこなしの鉄則』のCD版の表紙を作成したときに、同じプリンタから、カラー出力すると、分割された透明部分と透明ではない部分がくっきり差が出てしまいました。
●プリンタ出力した『Illustrator&InDesign使いこなしの鉄則』CD版の表紙
透明が使われている部分が、分割されたカラーステッチが生じていることがわかります。背面の網点もラスタライズして画像化することで、カラーステッチは目立たなくなりました。
Illustratorで事前に分割しても同じでした。やはり分割された部分とそうではない網の部分の色が異なっているのです。分割された部分には[光彩(外側)]を利用しています。ですから、[光彩(外側)]の背面の平網は画像化されているのです。
それで、背面の平網をすべてラスタライズして出力しました。そうすると、なんとか、目立たないようにプリントされました。カラープリンタでは、透明が使われているデータを出力すると、透明部分がハッキリしてしまうことがよくありますが、透明分割の方法のためではなく、プリンタ側でラスターデータとベクターデータの処理方法が異なるケースも少なくないかもしれません。
ということで、Illustratorは、カラーマネージメントして出力するためには、
EPS形式を使わない
という方法しかありません。それ以外のデータでは、今回テストした限りでは、同じ変換結果になるからです。
さて、IllustratorはEPSを貼り込まないようにすれば、統一したカラーマネージメント出力が可能ですが、InDesignも同じようにするにはどうすればいいのでしょうか。InDesignでは
Illustrator EPS
Photoshop PDF
Illustrator PDF
IllustratorからDistillerでPDF
を貼り込まないという方法しかないのでしょうか。
PDFをInDesignに貼り込んだときにカラー変換されるカラー濃度と、それ以外の画像濃度の違う理由はどこにあるのでしょう。それは、変換されたカラー値にヒントがあります。
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