2007年10月03日

可能な場合オーバープリントを保持とは:使いこなし20の鉄則1

あなた:IllustratorとInDesignの使いこなし20の鉄則がやっと完成しましたね。InDesignはちょっとかかりすぎですね。

マスターヨーダ:そうよのう。そうかもしれん。InDesignは機能が豊富じゃから、ポイントを20に絞るのがなかなか難しいのう。バージョン毎に新しい機能が追加されておる。

あなた:今回の『使いこなしの鉄則』ですが、読みどころはどれでしょうか。なんといっても、たった96ページに、

Illustrator  8.0〜CS3
InDesign 2.0〜CS3


までを網羅し、その違いを踏まえて解説してある本は、他にはないと思います。


マスターヨーダ:その通りじゃ。バージョン毎の解説書はあるが、複数のバージョンで、それぞれの機能を違いを取り上げて解説してある本はそれほど多くはないぞ。IllustratorもInDesignも、すべての機能を取り上げるとすると、膨大なボリュームが必要じゃからのう。

今回の『使いこなしの鉄則』では、主に印刷用データの作成もしくは出力をターゲットにして重要な部分を取り上げ、わかりやすく会話形式にしてあるのが特徴じゃ。

あなた:印刷用データを作成し、出力する際に注意したいことには


透明効果の分割統合設定
ラスタライズ効果の画像の設定
カラーマネージメント機能
画像フォーマットで異なる画像の機能の違い
埋め込みプロファイルの適用
PDF保存時の適切な設定


などはですね。私もとても勉強になりました。逆に言えば、それらを理解していれば、印刷用データの作成は難しくないというわけですね。

マスターヨーダ:少しは学んだようじゃな。たとえば、透明効果の分割・統合は、Illustratorでは書類設定、InDesignは透明の分割・統合設定で指定するが、特色に適用する場合は、IllustratorとInDesignでは同じ処理ではない。

しかもIllustratorでは、9.0と10.0、CS以降で、透明の分割統合ウィンドウのダイアログのオプションが異なっておる。9.0では分割するだけじゃが、10.0では透明上のオーバープリントを保持することも可能じゃ。

つまり、オーバープリントを指定したオブジェクトを分割・統合すると、乗算を分割・統合したように、背面のオブジェクトと合成されてしまうが、「オーバープリントを保持」しておくと、分割・統合しても、可能な場合、オーバープリントはそのままオーバープリントなのじゃ。

あなた:なるほど、その機能がIllustrator 10からなわけですね。そういえば、InDesignでは、[可能な場合オーバープリントを保持]はどうなっているんですか。

マスターヨーダ:わしに聞くばかりではためにならんぞ。自分でやってみればよい。オブジェクトを重ねて、前面のオブジェクトにオーバープリントの指定をして、PDF書き出してみればよい。

そうじゃな、背面はマゼンタ100%、前面はシアン100%でシアンにオブジェクトにオーバープリントを指定しておくんじゃ。PDF保存してAcrobatの[印刷工程]にある[オーバープリントプレビュー]で確認すれば、オーバープリントされたままかどうかは一目瞭然じゃろう。

あなた:そうですね。やってみればいいんですね。・・・CSで試した限りでは、InDesign CSから「Acrobat 4.0互換」で書き出しても、前面のオブジェクトはオーバープリントされたままですね。

091003-1.gif

  ↓

091003-2.gif

InDesign CSでシアン100%のオブジェクトに[塗りオーバープリント]を指定して、PDF保存したもの(プレス品質)です。「Acrobat 4.0互換」で透明を分割しても、オーバープリントは保持されています。

マスターヨーダ:そうよ、気になったら、簡単なサンプルデータを作成して試してみればいいんじゃ。もっとも難しいのは、どのようなサンプルデータを作成すればよいのか、ということじゃ。それがわかれば、疑問は氷解したようなものよな。(続く)


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posted by 上高地 仁 at 20:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | Illustrator使いこなしの鉄則 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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