マスターヨーダ:PDF保存時に画像をダウンサンプルしたであろう。ダウンサンプルすると、画像のクリッピングパスが消失するのじゃ。
あなた:どうしてダウンサンプルすると、クリッピングパスが失われてしまうのですか。
マスターヨーダ:理由はわからん。PDFファイルとして保存するときに、画像を埋め込む必要があるからの。おそらく、そのときに正しい処理ができんのじゃろう。Illustrator 9.0と10.0では、画像をダウンサンプルしてPDF保存すると
クリッピングパスが含まれた画像
Illustratorで角度を振った画像
の背面がノックアウトされて、白くなってしまう。Illustrator上やプリントアウトしたときは正しくレイアウトされているのに、PDF保存すると背面のオブジェクトが隠されてしまうじゃ。
●Illustrator 9.0のPDF保存でする[ダウンサンプル]

Illustrator 9.0と10.0では、PDF保存時に画像を[ダウンサンプル]すると、画像の背面がダウンサンプルされてしまうことがあります。Illustrator 9.0と10.0では画像をダウンサンプルしないようにします。
あなた:なにか、確実な解決方法はありませんか。
マスターヨーダ:簡単じゃろ。画像をダウンサンプルしなければよいんじゃ。最初から印刷用に最適な解像度で貼り込んでおけば、PDF保存時にダウンサンプルする必要はないぞ。Illustratorであれば、画像をダウンサンプルしても、保存されるPDFのファイルサイズに大きな影響はあるまい。もし、大きく影響するのであれば、貼り込む画像を先にダウンサンプルして貼り込めばよいのじゃ。
DistillerやInDesignでPDFを作成するときは、サンプリングしきい値が設定できる。設定できないバージョンの場合も、デフォルトでサンプリング解像度の1.5倍が設定されておる。
しかし、Illustrator 10まではサンプリングしきい値を設定することはできん。指定した解像度以上であれば、すべて指定値でダウンサンプルするようになっておる。だからじゃ、Illustratorではダウンサンプルする必要はないのじゃ。
あなた:このトラブルは画像をダウンサンプルしたときのに必ず発生するのですか。
マスターヨーダ:それがじゃな、不思議なことにバージョンによって異なるんじゃな。
Illustrator 9.0 → EPSリンク画像
Illustrator 10.0 → PSDリンク画像
をダウンサンプルしたときに発生するんじゃな。
●リンクしたEPS画像がノックアウトされる9.0と10.0のPDF
EPSリンクがノックアウトされるIllustrator 9.0でのPDF

EPSリンクがノックアウトされるIllustrator 10.0でのPDF

PDF保存時にダウンサンプルすると、9.0ではクリッピングパスを含んだり、Illustrator上で画像を回転したEPSリンク画像のみが正しく処理されません。また、10.0ではEPSではなくPSDのリンク画像が、ダウンサンプルすると背面がノックアウトされます。
あなた:画像を先に埋め込んでおけば、大丈夫でしょうか。
マスターヨーダ:確かにその方法もある。埋め込めば、Photoshopで保存したクリッピングパスはIllustratorの線として埋め込まれるからの。Illustratorのパスで画像をマスクすればよい。
ただし、Illustrator 9.0ではクリッピングパス画像を埋め込むと不要な線が生成されるので削除しておくことじゃ。Illustrator 10では複数の画像を選択して埋め込み処理すると、画像の位置が変わってしまうことがある。そう考えると、ダウンサンプルせずPDF化するのが、もっとも簡単じゃな。
●Illustrator CSのPDF保存でする[ダウンサンプル]

Illustrator CS以降は、サンプリングしきい値が指定されます。デフォルトでは「450 ppi」を超えた画像を「300 ppi」にダウンサンプルします。9.0や10.0のように、画像の背面がノックアウトされることもありません。また、JPEGで保存しても、正しく処理できます。
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