2012年03月01日

iBooks Author作成の秘密をお教えします。

 AppleからiBooks Authorが発表されたのは1月19日です。iBooks Author自身は無料のソフトですが使用環境が

Mac OS X 10.7.2以降

ということが大きなネックでした。10.7.2にアップデートしなければ使えないわけです。新しいOSのインストールベースを増やしたいというAppleの思惑が丸見えでしたが、iPadのiBookstoreで販売できるというのは大きな利点でした。

 といってもまだまだ日本語のiBooks Author本をiBookstoreにアップするの無理のようです。アップロード時に「Japan」を選択できないので、難しそうです。そうはいってもiBookstoreには中国語が書籍が並んでいますから、抜け道があるかもしれません。

  OSを新しいバージョンにアップデートするのはいささか面倒です。予想外の出来事が起きる可能性があります。10.7.2にするにはクレジットカード決済で買う必要もあります。OS自体の価格は安くなりましたが、カード決済しかないというのはすこしつらいかもしれません。

 実際、10.7.2にするとPowerPCのアプリがすべて動作しなくなりました。IllustratorやInDesign、PhotoshopはCS3以降となります。Intel用に書かれたアプリでなければ動かないわけです。要するにRosettaが廃止されたということです。私の場合は古いバージョンのファイルメーカーを使っていましたので、これは使えなくなりました。

 あとで調べると、10.6.8でもiBooks Authorのインストール可能なようです。下記のページがわかりやすいですね。SystemVersion.plistのOSバージョンを変更するとApp Storeをだませるようです。


◆creativi.tea (旧・てぃーのiPhoneアプリ開発)
http://teapipin.blog10.fc2.com/blog-entry-245.html


 iBooks Authorが普及するのかというと、まだ先は見えません。アメリカはともかく日本ではわからないでしょう。インタラクティブな電子書籍がどこまで求められるのかということはわかりません。

 ただそうはいっても、iPad 3がリリースされて、iPadの普及台数が増えていくと、iBooks Authorコンテンツをみる人は増えていくでしょう。サンプルとしてiBookstoreでは

Life on Earth

という教科書書籍がダウンロードできますが、これをダウンロードしてその表現力の豊かさに感嘆する人は少なくないと思われます。先日もYahoo!の知恵袋に「Life on Earth」だと思われる質問がありました。


◆Mac に詳しい方、ご回答をお願いいたします! iBooks Author で作成され、アッ
プ…[Yahoo! 知恵袋]
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1481688674


 iBooks Author書類で動画をタップ画像の背景が切り抜きになっているというものでした。「Life on Earth」をみていくと、8ページ目にそれらしき動画があり、人物の輪郭に沿ってテキストが回り込まれていました。

 いろいろと試していると、動画ウィジェットの上にタップ用の画像を重ねているようでした。動画をフルスクリーンで再生すると、前面にある画像を表示しタップすると動画が再生されるのです。フルスクリーンでないときは、動画ウィジェットが背面にあってもウィジェットはiPadで前面に表示されます。ということでYahoo!の知恵袋には回答しておきました。



 iBooks Authorの最大の特徴はアプリを埋め込めることです。正確にはDashcodeにて作成したアプリです。DashcodeはiPhoneやiPad上のSafariで動作するアプリを作成するツールでした。要するにiOSではFlashが動作しないのでその代替品です。しかし、ほとんど使われていませんでした。iOSのためだけにDashcodeでアプリを開発する価値があまりなかったのでしょう。

 ところが、iBooks Authorではこの朽ち果てていきそうなDashcodeのアプリを取り込むことで、Dashcodeを蘇らせたのです。DashcodeではHTML5とJavaScriptが使えるので、iBooks AuthorではDashcodeウィジェットのことを「HTML」と呼んでいます。DockのDashboardにあるようなアプリであれば、iBooks Author内に簡単に組み込めるというわけです。

 iBooks Authorの問題点は日本語の扱いです。実は日本語は使えますが、日本語に対応しているわけではありません。文字組版もほとんどできません。和欧間のアキも調整できません。それよりも縦組みは完全に無理で、ルビも無理です。一応iBooks Authorの書き出すファイルはEPUBの形式に準拠しているのでが、解凍してXHTMLにルビタグを挿入しても認識しませんでした。

◆iBooks Authorのcssで強制的にルビを打つことはできるか
http://bit.ly/xXz8zd

 iBooks AuthorではEPUBのルビタグは使えないんですね。使うと、レイアウトが変わってしまうようです。

 レイアウトについては、極端に言うと、PDFを丸ごと貼り込んでもいいのではないかと思ったりもしています。動画やDashcodeのウィジェットを貼り込むところだけレイアウトをあけてPDFを貼り込んでいきます。そうするとiBooks Author書類なのに、InDesignのレイアウトをそのままにして動画やアプリが貼り込めるわけです。

 実際その方法で縦組みのiBooks Author書類を作成してみました。ハイパーリンクを使ってページを送らないといけない部分があって、すこし無理がありますが、PDFを貼り込んでページを作成することは可能です。横組みであれば、ほとんど問題ないと思いますね。

iPadで表現力のあるコンテンツを作成する

ということであれば、iBooks Authorに比肩できるものはいまのところありません。しかもトリンドル玲奈。まあグリーンのセーラー服は着ていませんけどね。


 iBookstoreで販売しないコンテンツで無償配布するものであれば、どんなものでもいいわけですね。企業の社内資料でもいいし、販促用のカタログであってもいいわけです。iPadでWebサイトを開いてそこからiBooks Author書類をダウンロードすれば、そのままiPadにインストールできます。

 昨年までにiPadは4,720万台を販売してと言われています。今年の予想は4,800万台だそうです。根拠のほどはよくわかりませんが、iPad3も発売されてかなり売れるところは確実です。Kindle Fireユーザーの58%がiPad3に乗り換えを考えているというアンケートもあり、可能性のない数字ではないでしょう。

 日本でのiOSのシェアは6%くらいだと言われています。そうすると、日本でも今年中に500万台くらいのiPadが溢れることになりそうです。単一のOSデバイスで500万台は大きなマーケットツールになるのではないでしょうか。

 多くの企業でiPadでの情報発信を考えるようになると思われます。そうなると、iBooks Authorは取っ付きやすいツールになります。アプリのように敷居は高くありません。作成は簡単ですから、iBooks Authorを使いたいというニーズは確実に高まってくるでしょう。

 iBooks Authorでの書類作成は簡単でも、実際にはアウトソーシングした方が便利な場合もあります。紙の印刷物を作成しつつ、あるいはWebサイトを構築しつつもiBooks Authorのファイルを作成するということもありますから、印刷物の延長上にiBooks Authorのファイルを作成することは十分考えられます。

 DTPに携わってきた印刷会社やデザイナーにとって、iBooks Authorでもドキュメントを作成するノウハウを身につけることは必須になると考えています。そのときに最短距離でiBooks Authorの使い方をマスターして欲しいと思い、作成したのが

これだけでできるiBooks Author作成ガイドブック入門編

iBooks-Author_cover100.gif

です。iBooks Authorで書類を作成しながらわかりにくいところを実際に確認して作成しました。


◆書籍のご案内:iBooks Author作成ガイドブック入門編
http://bit.ly/yBejjw


 iBooks Authorでどのように書類が作成されるのかということは、iPad3が発売されると大きな話題になることは間違いありません。そのときに

わかりません

で済ませてもいいのでしょうか。ビジネスの現場で話題になる前にiBooks Authorの基本的な仕組みや使い方を是非知っていただきたいと思っています。3月9日までは特別価格で、事前の決済もしくはお支払いの場合は、送料も無料となっています。

 あなたも是非、iBooks Authorの作成ノウハウを身につけてください。仕組みがわかれば決して難しくありません。単に解説するだけではなく、iBooks Authorのデータがそのまま入っています。ですから、実際のデータで確認できるのがミソです。


◆書籍のご案内:iBooks Author作成ガイドブック入門編
http://bit.ly/yBejjw


ブログにiBooks Author関係の記事をまとめてあります。ご興味があればご覧ください。また書籍の一部もWebサイトにアップしています。


◆これだけでできるiBooks Author作成ガイドブック入門編Web版
http://bit.ly/AeTPX6

◆iBooks AuthorのDashcodeウィジェットサンプルをダウンロードしよう
http://denshi-shoseki.seesaa.net/article/253862489.html

◆iBooks AuthorのPDFをiPadで使いものになるようにする方法
http://denshi-shoseki.seesaa.net/article/253735790.html

◆テンプレート集出現せり「Themes for iBooks Author」
http://denshi-shoseki.seesaa.net/article/253511363.html

◆日本語仕様ではないiBooks Authorデフォルトテンプレートを日本仕様にする
http://denshi-shoseki.seesaa.net/article/252875406.html

◆iBooks AuthorはInDesignとどう違うのか その3目次
http://denshi-shoseki.seesaa.net/article/252671720.html

◆iBooks Authorで扱える画像はどうなっているのか
http://denshi-shoseki.seesaa.net/article/250993538.html


 


posted by 上高地 仁 at 13:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース&トピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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