[ヘッダとフッタの追加]でテキストをPDF内に配置すると、テキストは埋め込みされない。そのままでは指定したフォントがない環境で開くと別のフォントが差し変わったり、印刷用に出力する場合は出力できないこともある。本来であればオプションでもいいから、ヘッダもしくはフッタを追加時にフォントを埋め込む仕様にするべきではないか。
うまく埋め込めなかったのは、
ヒラギノ角ゴW3
である。フィックスアップでフォントを埋め込むと埋め込んだレポートが表示されるが、もう一度プリフライトで確認すると、フッタで追加したテキストが、埋め込まれてないフォントとしてリストされてしまう。文書のプロパティで確認してもやはり埋め込まれていないのである。
原因は不明だが、文字のエンコーディングが「UniJIS-UTF16-H」になっており、それが原因かも知れない。埋め込みできないのはAcrobat X ProもAcrobat 9 Proも同じであった。InDesign CS4から書き出したPDFなので、それ以外のフォントはすべて最初から埋め込まれている。
ところがである。フッタに指定するフォントを小塚ゴシックに変更してみた。変更するとフィックスアップで全く問題なく埋め込まれるのである。プロパティでも「埋め込みサブセット」と表示されるし、プリフライトでも「問題なし」と表示されるのである。
フォントの埋め込みはフィックスアップだけでなく、最適化でも行うことができる。そこで[ヘッダとフッタの追加]したPDFをPDFの最適化でフォントを埋め込んでみた。最適化することで埋め込みできるようになるかも知れないと期待したからである。ところが不思議なアラートが表示された。
どうやら一部の文字が使用できないらしい。[ヘッダとフッタの追加]したPDFをInDesignに貼り込んでみると、フッタテキストは「・」で表示されてしまう。不思議な現象である。
これはヒラギノだから起きる現象なのか。別のPDFで[ヘッダとフッタの追加]でヒラギノ角ゴW3を追加してみた。ところが、不思議なことに次のPDFではヒラギノでもフッタテキストは埋め込まれているのである。つまりヒラギノフォントに原因があると特定することはできないのである。
埋め込みされたPDFと埋め込みされなかったPDFの違いは、ほとんどないるあるとすれば埋め込みできなかったPDFは、InDesign CS3で開いた後CS4で開いてPDFを書き出したものであり、埋め込みできたPDFはInDesign CSで作成してCS3で書き出したものである。しかしそれが原因とは思えない。
埋め込みできなかったPDFは、埋め込みフォントを欧文フォントにしても埋め込みできなかった。PDFの書き出しでAcrobatで認識できない形式で書き出された部分があったのかも知れない。原因は謎である。[ヘッダとフッタの追加]して埋め込みできないときは、フォントを変更するしかなさそうである。
ラベル:ヘッダとフッタの追加
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