2011年12月05日

Illustratorの鉄則番外編3を書く:特色をCMYKに変換するタイミングはいつがいい

 iPhoneアプリ「Illustrator使いこなしの鉄則」の番外編を書く。なかなか気分が乗らない。やっぱり「Acrobatの鉄則」の方が先かな。今回は特色がテーマでIllustrator内の特色トラブルと対処方法を取り上げたい。いまのところこんな感じ。


鉄則番外編03:特色をCMYKに変換するタイミングはいつがいい

あなた:Illustratorといえば、昔は特色指定が大変でしたが、現在はどうなんでしょうか。プロセスカラー四色で印刷する場合でも、特色がよく使われていましたね。

マスターヨーダ:ふぅむ、昔より減ったとはいえ、まだ不用意に使われることはあるじゃろう。CMYK四色で印刷するデータ内に特色が含まれておることは少なくはないぞ。

もともとデザイナーはカラー指定するとき、DICやPANTONEの色見本を使ってカラー指定することが多かったのじゃ。DTPになっても同じようにDICやPANTONEで指定することが多かった。そのためIllustratorで特色が使われてしまうのじゃ。

あなた:色指定するだけであれば、DICやPANTONEで指定しなくても、CMYKのカラーチャートで指定できると思うんですが、何故、DICやPANTONEを使うのでしょうか。

マスターヨーダ:それはじゃな。かけ合わせのプロセスカラーでは思い通りの色がないことがよくあるからじゃ。かけ合わせのカラーチャートではぬるい色が多いんじゃ。DICやPANTONEのカラーチップの方がイメージに近いカラーを見つけやすいからのう。

あなた:でもプロセスカラーで印刷すれば、DICやPANTONEのカラーは再現できませんよね。それって意味があるんですか。

マスターヨーダ:最初からベストなカラーを配色することでデザインの品質も向上するというものだからじゃ。始めからカラーで妥協すれば、それ以上よくなることは考えにくい。もちろん、デザイナーのセンスによるがな。最終的にプロセスだけで表現できるようにするのがプロではあるがな。

デザインする時点では特色でもかまわん。しかし、プロセス印刷する場合は、特色の指定をCMYKに変換しなければならん。誰がそれをするのか、どの時点でするのかということが特色を扱うときの課題だったのじゃ。特色の扱いが厄介だったのは、IllustratorがEPS入稿されていたからじゃ。

あなた:ああそうですね、EPSだとIllustratorのデータを開かないとわかりませんものね。


 このあと、PDFだと特色は簡単に変換できるというような話題になる予定。特色から特色への置き換えも可能だし、もちろんプロセスへの変換も簡単。PDFだとEPSのようにオリジナルファイルを開かなくても大丈夫。

 Illustratorのファイル保存時、ファイル書き出し時にドキュメント内の特色を強制的にCMYKに変換する仕組みがないのが、なんといっても致命的だよな。こんな仕様に誰がした……。InDesignだと簡単にできるのに。書き出し時に特色のCMYK変換が必要なのは、Illustratorなんだよ、わかってんの、サンノゼのきみ。



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ラベル:illustrator
posted by 上高地 仁 at 20:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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