SakuttoBookにはアプリ内課金の機能がある。アプリ内課金では複数のコンテンツをXcodeに収録しておき、それぞれにプロダクツ名を割り当てる。割り当てたプロダクツ名をiTunes Connectで登録する。アプリ内課金コンテンツを購入すると、Appleのサーバにアクセスして、iTunes Connectに登録したプロダクツ名をチェックして課金する。
アプリ内課金そのものはAppleのサーバで処理するだけなので、コンテンツのダウンロードは開発者側が用意する。サーバ型だと課金処理してからコンテンツをダウンロードできるが、組み込み型では最初からダウンロードしてもらい、課金時に閲覧制限を外すという手順になる。
組み込み型はアプリのファイルサイズが大きくなるというデメリットはあるが、メリットもないわけではない。組み込んだ複数のコンテンツは必ずしもアプリ内課金しなければならない訳ではない。1つのアプリ内に複数のコンテンツをリストし、自由に閲覧することも可能なのである。
アプリ内課金のタイプには4つあるが、定期購読タイプを除くと2つになる。
Consumable(消費型)
Non-Consumable(非消費型)
である。ゲーム内で消費されて何度も購入するものは「Consumable(消費型)」となり、ブックアプリのように1度しか購入しないものは「Non-Consumable(非消費型)」となる。SakuttoBookでは「Consumable(消費型)」と「Non-Consumable(非消費型)」をXcode内で指定しておくのである。
「productIdList.csv」というファイル内でアプリ内課金のSelect Typeを指定するが、「productIdList.csv」のデフォルト値は
#Product-ID,Purchase-type(0=FREE 1=Consumable(shoumou-gata) 2=Non-Consumable(hi-shoumou-gata))
product101,0
product102,2
product103,2
となっているプロダクト名をユニークテキストにし、数値を指定する。「Consumable(消費型)」は「1」で、「Non-Consumable(非消費型)」は「2」となる。
しかし、「0」を指定することもできる。「0」を指定すると、アプリ内課金のタイプが指定されないので、アプリのコンテンツリストを開いたとき、価格が表示されない。そのままコンテンツを開くことができるのである。今回のiPhone版はこの方法を使い、従来のiPad版もiPhone版も「0」を指定して、課金せずに閲覧できるようにした。
1つのアプリに複数のコンテンツを含める場合、Xcode上で設定した機能は変更できない。たとえば、ページめくり方向やめくりアクション、キャッシュ解像度は共通になる。その制限はあるにしても、コンテンツを追加することは簡単なのである。
*ディテールの表示が必要な画像はタップすることで実画像を表示するようにしてある。画像はiPad版と共有できる。
また期間限定で無料にしておき、アップデートした後にプロダクツをiTunes Connectに登録してコンテンツを有料にすることも可能ではないか。一度試してみたい。その場合は、アップデートしたくなるような内容にする必要はある。
次回のアップデートでiPhoneサイズ版を同梱。
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ラベル:iPhoneアプリ
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