2011年07月03日

アプリ内課金、トップアドオンの秘密

 App Storeのアプリをリジェクトされてから約2ヶ月で、アプリをアプリ内課金にして再申請した。1つはリジェクトされたまま、コンテンツを分割して再申請した。もう1つはすでに審査の通ったアプリをアプリ内課金して、その中のプロダクツとして申請した。審査には時間がかかったものの、アプリ内課金にしたことで、却下されることなくApp Storeにアプリが並んだ

  アプリ内課金のプロダクツにしたのは、リジェクトされた「印刷営業、明日はどっちだ4」である。「印刷営業、明日はどっちだ1」をアプリ内課金して、ついでに

印刷営業、明日はどっちだ2
印刷営業、明日はどっちだ3


もプロダクツとして登録してアプリ内に追加した。SakuttoBookは目次や動画などCSVで指定する部分はプロダクツ毎に指定するので、同じ仕様のアプリであれば、アプリ内課金として申請することができる。

 もともと「印刷営業、明日はどっちだ2」と「印刷営業、明日はどっちだ3」は単体アプリとして審査を通っているが、あえてアプリ内課金内に組み込んでみた。内容が連作なので、1つのアプリ内で制限解除して買っていただく方がいいからである。

 しかし考えてみれば、同じコンテンツが単体アプリとしてApp Storeにあがっているわけなのでそれこそ「スパム」なのではないかと思うが、結局審査に時間がかかったもの「スパム」にはならなかった。Appleの審査自体がマニュアル化されているためかもしれない。いずれにしても、すでに申請したアプリであっても、アプリ内課金のプロダクツに移行するのは問題ないようである。

 アプリ内課金の申請ではプロダクツを別に申請する必要がある。必ずしも有料でなくてもいいので「課金」と呼ぶのは正確ではない。ユニークなプロダクツ名とリファレンス名を指定して、販売価格を指定する。もちろん通常のアプリと同じように価格を期限設定できる。

 最初に審査に通過した「Acrobat 8 Proサクサク出力のツボ」は、リジェクトされた後アプリ内課金として再申請することで審査はパスしたが、実はアプリ内課金するとエラーになってしまう。テストユーザーで購入したときはちゃんと動作していたが、実際にアプリしたときは購入できないのである。

 というのは、アプリ内課金内プロダクツが審査されていなかったためらしい。アプリ内課金するプロダクツのうち、どのプロダクツを審査するのかという設定がManage Your Applicationsにあるが、アプリを申請するとき表示されなかったのだ(と記憶している)。もともとリジェクトされたアプリをそのまま申請したためかどうかはわからないが、審査するアプリ内課金プロダクツが選択されていないまま申請したため、プロダクツは

Ready to Submit

のままになっていたのである。つまり審査されていなかったのである。

 プロダクツは審査されていなので正規に購入しても買えないのであった。もっともテストユーザーでは買って試すことは可能だった。テストユーザーでのログインは機能のチェックであって、審査は別なのであった。そこで、新しくプロダクツを追加して、新しいバージョンを追加することにした。新しいバージョンではEdit In-App Purchasesでレビューするプロダクツを選択しているので、「Acrobat 8 Proサクサク出力のツボ」をお申し込みいただいた方には申し訳ないが、今回のバージョンアップで後編もお申し込みできるようになるはずである。

 「印刷営業、明日はどっちだ1」をアプリ内課金にしたとき、実は一度リジェクトされた。理由は「スパム」ではなくて、審査するプロダクツが選択されていないという理由だったのだ。「Acrobat 8 Proサクサク出力のツボ」は同じ理由でリジェクトされずに、「印刷営業、明日はどっちだ1」でリジェクトされた理由はよくわからない。しかし、「印刷営業、明日はどっちだ1」ではEdit In-App Purchasesですべてをチェックしてアプリを再アップロードすることで、審査は通ったのである。

 アプリ内課金に変更してわかったことは、

スパムでリジェクトされてもアプリ内課金にすればOK
単体アプリもアプリ内課金プロダクツに組み込み可能


ということである。アプリ内課金にすると、アプリをバージョンアップすることでユーザーへの告知が容易になり、関連コンテンツを訴求しやすくなる。カテゴリーをまとめておけば、コンバージョン率は高くなるのではないか。問題はアプリ内課金対応しにしたアプリであれば、制限なくアプリ申請してもパスするのかということだが、これは今後の課題としたい。

 アプリ内課金すると、アプリ内のプロダクツはアプリ紹介で

トップアドオン

としてリストされるはずである。ところが、これがなかなかリストされない。「Acrobat 8 Proサクサク出力のツボ」は審査されていないのでリストされないのは当然だが、「印刷営業、明日はどっちだ」は中味のプロダクツも合わせて審査をパスしているのでリストされるはずではないか。

 そうすると、翌日にやっと

印刷営業、明日はどっちだ4
印刷営業、明日はどっちだ3


の2つがトップアドオンでリストされるようになった。「印刷営業、明日はどっちだ2」は審査をパスしていないのかと思いきや、その日のSales and Trendsを見ると、「3」と「4」だけがアプリ内課金で売れていたのだ。つまり、トップアドオンは売れている順番でリストされるのだ。初日は「2」は全く購入がなかったのである。

 トップアドオンは10個しかリストされない。アプリ内課金だからといって、たくさんのアプリを組み込むより、リストされる10個程度を組み込む方が現実的かもしれない。その10個のプロダクツに合わせてキーワードを選定すれば、App Storeでのヒット率を上げることができるのではないか。

 SakuttoBookのメリットはPDFをそのまま使うので、アプリのファイルサイズを小さくできることだろう。PDFはフォントをサブセット埋め込みすればフォントデータが小さくなる。リフロー型のように、フォントファイルを内部に組み込む必要はないのである。



◆Acrobat 8 Proサクサク出力のツボ 前編
http://itunes.apple.com/jp/app/id438401907?mt=8


◆印刷営業、明日はどっちだ1
http://itunes.apple.com/jp/app/id426357649?mt=8



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  ↓  ↓
http://www.incunabula.co.jp/book/Sakutto/


 
ラベル:iPhoneアプリ
posted by 上高地 仁 at 17:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | Apple/Macintosh/iPhone | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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