2011年06月13日

Appleの裏をかいてリジェクトを回避する方法セミナーを開催 #denshi

 くどいようだが、現在のところマネタイズできる電子書籍はApp Storeでのブックアプリしかない。ただしブックアプリには大きなハードルがある。ハードルというのはAppleの審査基準が見えにくいということである。審査基準が明確になり、ブックアプリが却下されないようになれば、後はアプリを出し続けるだけである。 ブックアプリの却下は「リジェクト」だが、一般的に「リジェクト」は「拒絶する」という意味合いであり、却下より厳しい語感がをもっている。辞書を見ても無用・無価値なものとしてはねつけるという意味が最初にあって、「スパム」いう言葉も合わせて、Appleの姿勢はほぼ問答無用といってよい。

 とはいえ、App Storeでアプリを申請するにはAppleに従うしかない。相撲取りが相撲協会のルールや慣習を守らなければならないように、App StoreがAppleの土俵である以上、そのルールに従うしかない。ただし、一般的には「スパム」以外の却下は、交渉して内容を変更すれば申請が通ることも少なくない。

 電子書籍を発行したい側の希望は、リジェクトされる理由が明確であり、事前にリジェクトされないように作ることができればよい。予想外の理由で申請が却下されると予定が狂ってしまうからである。しかし考えてほしい。ビジネスというのものは、どのようなものでも想定通りにことが運ぶことは少ない。さまざまな見えない理由が行き先を阻む。見えない部分は情報を集めて想像で補うしかない。そして線路を引き直すのである。

 「スパム」でのリジェクト問題もリジェクトされない理由があるのであれば、そこを突破することができれば解決可能だろう。少なくともAppleは

For example, it would be appropriate to consolidate the following app, using In App Purchase:


と解説しているので、アプリ内課金を使えばまずは問題ない。アプリ内課金はサーバ型と組み込み型があるが、ランニングコストの高いサーバ型ではなく組み込み型を使う方がコスト面だけでなく、アプリの展開もしやすい。

 ネックはアプリ内課金での申請が未来永劫大丈夫かということだろう。残念ながらそれは誰にもわからない。しかし当分はリジェクトされないだろう。いままでブックアプリはアプリ内課金を奨めてきているし、Adobeなどもアプリ内課金を使用している。ここでアプリ内課金も駄目というと、Appleを支えてきた開発者の多くはAppleを見捨てることになる。したがって、よぼとの理由がない限り、アプリ内課金に対応すればブックアプリはリジェクトされないと考えてもよいのではないか。

 ただしそうはいっても、実際に試してみないとわからない。そこで弊社のSakuttoBookを組み込み型アプリ内課金に対応することにし、過去にリジェクされたアプリをアプリ内課金に作り替えて再申請することにした。もしアプリ内課金することで、同じような特徴を持つアプリとして却下されないようになれば、アプリ内課金を使ってアプリを申請することで、リジェクト問題は対応可能だと考えられる。

 さて、SakuttoBookはアプリ内課金の課金部分が動作するとこは確認したが、最終版としてアプリ内にアプリ内課金用のアプリを組み込むところは現在実装中である。予定では今週中に完成するので、すぐにすでにリジェクトされたアプリをもう一度アプリ内課金で申請する。その結果をセミナーで、参加された方とシェアしたい。

 本来であれば単体アプリであるものでも、無理矢理にアプリ内課金にすることで審査を通すことができれば、実質的にブックアプリのリジェクト問題は解決したも同じになる。単体アプリを2つに分けると決済も2つになるというデメリットもあるが、アプリ内課金を使うことでのメリットもある。その辺りも踏まえたセミナー・勉強会にしたいと考えているので、リジェクト問題にご興味のある方は是非参加いただきたい。お申し込みは下記より。


◆Appleの裏をかいてリジェクトを回避する方法セミナー
http://bit.ly/lMQzo7

 


posted by 上高地 仁 at 11:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース&トピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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