グラフィックを画像にしないメリットはどこにあるのだろうか。あるすれば
専用アプリケーションが不要
データサイズが小さくなる
ということくらいか。あとはJavaScriptが不要になるということ。画像を作成する場合は、アプリケーションは必須だろう。PhotoshopでもIllustratorでもかまわないし、他のアプリケーションでもかまわない。あるいはスキャンするにしても、別のデバイスが必要となる。HTML+CSSだと、アプリケーションは不要である。極端に言うと、テキストエディタがあればよい。
データサイズは確かに画像化するより小さくなるようである。くだんのドラえもんを画像にすると、GIFでは「33.5 KB」なのに、HTMLとCSSでは「16.25KB」らしい。いくらネットが高速になっても、ファイルサイズは軽い方がいい。もっとも画像の場合とHTMLとCSSで表示するときの体感速度の違いまではわからない。
現在ところ、CSS3は正式に勧告されていないが、フィックスされていなくても、いま決まっている部分が削除されてしまうとこはまずないので、将来はブラウザが対応(いまのところGoogle ChromeとFirefox、safari)していれば、グラフィックスを表示しアニメも動くようになるのだろう。
ただし、このCSSドラえもん、テキストで「CSSのコードだけで600行を超える大作」なので、誰にでもできるかというと、多分難しそうだ。そのうち、CSS3コードを書き出すソフトが登場するかも。
「裏技shop DD」の記事のコメントに
SVG使えよ
というのがあって、そういえばSVGでも同じようにできるはず。Illustratorで作成してSVGで書き出せばいいわけだが、SVGは普及しませんな。SVGもXMLで似たようなものなのに。Illustratorが必要だというのがネックなんでしょうな。
AdobeもIllustratorにIllustratorで作成したグラフィックスを、Flashにするだけでなく、CSS3コードに変換する機能を装備すると面白い。すべてのブラウザ環境にFlashをインストールすることはできないし、AppleのiPhoneやiPodのように、Flashを拒否するデバイスも現れる。CSSであれば、Appleが拒否することはできない。
いずれにしても、CSS3でここまでできるということを如実にみせた「裏技shop DD」の意義は大きい。CSS3の普及は予想より早いかも知れない。
◆画像を一切使わずにCSS3だけでドラえもんを描いてみた![裏技shop DD ]
http://shopdd.blog51.fc2.com/blog-entry-932.html
◆画像は一切使ってない!?CSS3だけで描いた“ドラえもん”がすごい[はてなブックマーク]
http://b.hatena.ne.jp/articles/201005/1118
◆Cascading Style Sheets[Wikipedia]
http://ja.wikipedia.org/wiki/Cascading_Style_Sheets
ラベル:CSS3
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