2010年04月06日

印刷価格の底値を探る「印刷比較.com」始まる

 印刷通販が普及すると、各通販の印刷価格をデータベース化し、価格比較サイトが登場するのは自明でした。価格がオープンなので、比較はそれほど難しくありません。複数の条件で絞り込んでもっとも廉価な印刷通販に発注するという方法が「常識」になっていきそうです。あなたは「印刷比較.com」使いますか?

  印刷会社にとって、印刷通販を利用するケースは増えてきました。印刷通販の価格表をセールスツールにすることは可能です。印刷通販ではクライアントのすべての要望を満たすことはできませんから、安い印刷通販の価格表を提供すれば、条件が合えば印刷通販の代行サービスするのも1つの方法でしょう。

 いくら印刷通販が安くなっても、すべての印刷物を通販で対応できることはなく、印刷会社のきめの細かい対応が不可欠の印刷物も少なくありません。印刷通販の代行をすれば、「良心的な」印刷会社と見てもらえるでしょう。印刷通販をクライアントの信頼をより強固にしていくためのツールとして使うわけです。

 もちろん、印刷通販に発注していることを隠して受注し、利ざやを大きく稼ぐという方法もあるでしょう。納期がタイトでなければ、そういう方法も1つの方法です。印刷通販は自己責任ですから、世の中には印刷通販に依頼したくてもできない人も少なくないからです。

 さて、「印刷比較.com」が使われていくようになると、同じ印刷物でも印刷代の価格が違っていることが明確になります。それでどうなるのかというと、

印刷通販価格の低下
印刷通販会社のブランディング


ということが考えられます。販売価格を比較されると、それぞれ底値に合わせるようになります。値段は底値を探る展開になりそうです。

 しかし底値を探っていると利益が難しくなります。価格.comでも最安値の販売店は利益がほんんどでていません。コストを下げるのも限界がありますから、「印刷比較.com」は見込み客と新規客の集客に限られそうです。

 そうなると重要なのは、リピート発注率ということになります。つまり、顧客ロイヤリティです。他社に乗り換えられないための方策が必要になるでしょう。ブランディングして印刷通販会社のファンを増やしていくという施策がこれからは増えていくことになるような気がします。

 安さ以外のメリットをどのように強調し、それをどのように伝えるのかということは、これから印刷通販に大きな課題になりそうです。印刷通販の印刷価格の低下は、「印刷比較.com」の登場によって、下げカーブは鈍化していきそうです。印刷通販は価格勝負から次のステージに入ったということでしょうな。

 
◆ラクスル、複数条件で印刷通販会社の料金を絞込み検索「印刷比較.com」
http://www.venturenow.jp/news/2010/04/05/2349_008204.html

◆印刷比較.com
http://www.insatsu-hikaku.com/

 
ラベル:印刷価格
posted by 上高地 仁 at 11:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース&トピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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