2010年03月23日

Illustrator CS3、グレースケール変換で等幅文字は標準字形に戻る?

 Illustrator CS3の不具合として知られるものに、一部の切り換え字形を使って、編集メニューの[カラー編集]からグレースケール変換したり彩度調整を行うと、標準字形に戻るというものがあります。

  問題は「等幅字形のテキストに [カラーを編集] を適用すると標準字形に戻る(Illustrator CS3)」というTechNoteに記載されています。標準字形に戻ってしまうのは

等幅半角字形
等幅三部字形
等幅四分字形
旧字体


をドキュメントで指定したときで、AdobeのTechNoteの最終更新日は「2009-12-17」となっています。Illustrator CS3の最終アップデートは「13.0.3」で、リリース日は「2008-02-29」ですから、アップデート後に見つかった不具合ということでしょうか。

100323-01.gif
*TechNoteにアップされている問題のショット。

 ネット上にはこの問題のTechNoteを取り上げた記事がいくつもありますが、実際に検証して「証拠」をアップしている記事を見つけることはできませんでした。それで実際に等幅字形を入力してみて、グレースケールに変換してみましたが、字形はそのまま。葛飾の「葛」の旧字形も、標準字形に戻ることはありませんでした。

 対象となるプラットフォームは、MacintoshとWindowsの両方なので、TechNote通りであれば、再現するはずです。しかし解決方法を読むと、

字形パネルから直接入力します。

と書かれています。ということは字形パネルから入力した場合は、標準字形に戻ることはないということでしょう。

 しかし等幅字形というのは、字形パネルからしか入力できないのではないでしょうか。字形パネルの[表示]で「等幅三部字形」や「等幅四分字形」を選んで入力する以外の入力方法はあるのでしょうか。

 Illustrator CS3でテキストを入力する方法は、おそらく5つです。

ダイレクトに入力
字形パネルから入力
インプットメソッドの文字パレットで入力
クリップボード経由でペースト
配置してペースト

 ダイレクトに入力する場合は、等幅字形や旧字形を入力するのはまず無理でしょう。またインプットメソッドでも、数字の等幅字形は標準字形と同じユニコードに割り当てられていて、ATOKの文字パレットからIllustrator CS3には入力できませんでした。クリップボード経由でも、クリップボード経由にコピーしたときに標準字形に戻るはずです。配置メニューからテキストファイルを読み込んでも、旧字体は読み込みめせんでした。Illustrator CS3では、配置メニューではユニコードを選択できず、日本語で指定できるのはシフトJISです。

100323-02.gif
*Illustrator CS3から配置メニューで開いたときの[文字セット]リスト。

 ということは、カラーを編集すると等幅字形が標準字形に戻るという問題は、どのようにして等幅字形を入力したときに発生するのでしょうか。TechNoteにはそのあたりの詳細が記載されておらず、検証が十分でないままアップされたのかもしれません。ひょっとすると、最新バージョンで解決されているにもかかわらず、対象のバージョンを記載せずに掲載されているのかもしれません。

 というわけで詳細がわからない以上、Illustrator CS3でカラードキュメントをカラー編集の[グレースケールに変換]で強制的に変換するときは、テキストを先にアウトライン化しておく方が安全かも知れません。できればTechNoteには、バージョンの記載と、問題が発生する入力方法を追加して欲しいものです。


◆等幅字形のテキストに [カラーを編集] を適用すると標準字形に戻る(Illustrator CS3)[Adobeサポート]
http://kb2.adobe.com/jp/cps/234/234405.html

 


ラベル:Illustrator CS3
posted by 上高地 仁 at 11:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | Illustratorトピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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