2010年02月19日

「アクティブック」でする電子ブックがPDFに勝っている点とは

 「アクティブック」という電子ブックがあります。AmazonのKindleのように専用デバイスをもったものではなく、PDFと同じようにパソコン上で閲覧するものです。パソコンで閲覧するだけだったら、PDFで十分じゃないかと思うのですが、どうやら、使い勝手の点では「アクティブック」に分がありそうです。

  アクティブックとPDFはどこが違うのかというと、もっもと大きな点は

リアルの本らしく見せること


でしょう。見開きで開くと、背の綴じ代の部分が影になっていて、見通しのイメージが掴みやすいのです。またページめくりも、ページをめくったように動作します。あとはリンクを開いたり、付箋を貼るような機能もありますが、Acrobatとの大きな違いは「本らしい」見せ方にあるといってもいいのではないでしょうか。

 本をめくる機能は、InDesign CS4からドキュメントをFlashとして書き出すと、ページめくりの動作が可能ですね。ハイパーリンクを含めることは可能ですが、ビューワー内にAcrobatで開いたように、目次やサムネールなどのナビゲーションツールを置くことはできません。

 このアクティブック、実はFlashで動作するわけです。つまり作成ソフトがあれば書き出した電子ブックは、Flashがインストールされている環境であればどこでも開くわけです。いまどき、Flashのインストールされていないパソコンはほとんどありませんから、実質的にプラットフォームの制限を受けないわけです。

 Adobeの技術を使って、Adobeがフォローしなかったニッチをついた製品がアクティブックといえそうです。Acrobatはパソコン用の統一ドキュメントフォーマットを提供しましたが、より使いやすくするという点では遅れをとったのかも知れません。古い言葉でいうと、ハイテクではなくハイタッチの部分はおざなりになっていて、自社の技術でAcrobatのライバルを登壇させてしまったようです。

 もちろん、いまからでもAcrobatにアクティブック並みの機能を持たせたり、Acrobatから同様の機能を持ったSWFファイルを書き出す機能を持たせることは可能でしょう。

 なお、スターティアでは

電子ブックを利用した収益の上がるビジネスの秘訣は?

というテーマでセミナーを開催するようです。詳しくは下記まで


◆スターティア:Web制作・印刷会社向け電子ブック作成ソフトセミナーを開催[サーチナ]
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0218&f=business_0218_204.shtml

◆電子ブック作成ソフト、デジタルリンクアクティブで手軽にeBook作成[スターティアラボ]
http://ebook.digitalink.ne.jp/

◆InDesign CS4エッセンシャルガイド Webパブリッシング[Adobe]
http://www.adobe.com/jp/joc/design/guides/eg_id/page03.html

 
posted by 上高地 仁 at 11:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース&トピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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