ページのサイズや向きが異なると印刷用ではない



 Acrobat 9 ProやAcrobat 8 Proには、強力なプリフライト機能が用意されています。プリフライト機能を活用すれば、PDF内のさまざまな要素を調べたり、データを変換することができます。ここではAcrobat 9 Proのプリフライト機能をやさしく解説します。



 PDF内のページについて調べるプリフライトチェックがページパネルです。ページパネルでは

ページのサイズ
ページ数
ページのサイズと向きの不一致
空ページ


を調べることができます。PDFのページサイズには

メディアサイズ
トリミングサイズ
裁ち落としサイズ
仕上がりサイズ
アートサイズ


がありますが、ページパネルで調べることができるのは、「メディアサイズ」もしくは「トリミングサイズ」です。メディアサイズはPDFのもっとも大きなサイズです。通常、Acrobatで開いたときに表示されるエリアです。Acrobatの[ページのトリミング]でトリミングしたときのサイズが「トリミングサイズ」で、トリミングすると「トリミングサイズ」が「メディアサイズ」になります。

  IllustratorやInDesignは、CS2以降、裁ち落としサイズや仕上がりサイズを指定して書き出すことができますが、ここでは裁ち落としサイズや仕上がりサイズのみを選択して調べることはできません。印刷可能領域を書き出していれば、印刷可能領域が「メディアサイズ」になり、トンボを追加していればトンボの境界線が「メディアサイズ」になります。トンボを追加せず裁ち落としを設定していれば、「裁ち落としサイズ」が「メディアサイズ」になります。

メディアサイズでチェックする
P02-01.gif

 ↓

P02-02.gif

裁ち落としサイズでチェックする
P02-03.gif

 ↓

P02-04.gif

*A4サイズのInDesignドキュメントに、印刷可能領域を「250 mm×337 mm」を指定して、「3mm」の裁ち落としと併せて書き出したPDFを、ページパネルで調べたもの。印刷可能領域はメディアサイズとして書き出され、そのサイズで調べた場合はエラーにならず、裁ち落としサイズ(216 mm×303 mm)で書き出し場合はエラーとしてリストされます。[ページサイズが正しくない]という設定では、メディアサイズを対象にチェックしていることがわかります。


 裁ち落としサイズや仕上がりサイズを調べるときは、カスタムチェックのページグループにある

裁ち落としサイズの幅
裁ち落としサイズの高さ

で調べることができます。個別のサイズを調べたいときは、カスタムチェックを使用するしかありません。

 [ページ数]はPDF内のページ数のみを調べる際に使用します。ページ数をチェックするケースはありませんが、たとえばIllustrator CS3以前のPDFかどうかを調べたいときは、[ページ数]で「次の値と等しい」を選択して「1」にすれば、単ページPDFがどうかを調べることができます。InDesignからのPDFやIllustrator CS4のマルチプルページ機能を利用したPDFのように複数ページのPDFが誤って含まれている場合は、ここでリストできます。

カスタムチェックで裁ち落としサイズを調べる
P02-05.gif

*ページグループでは裁ち落としサイズ以外のサイズも幅と高さで調べることができます。

 [ページのサイズまたは向きがページごとに異なる]という設定では、印刷用ではないPDFをリストすることができます。印刷用ではないモニタ閲覧用のPDFや関連資料をバインドしたようなPDFでは、ページのサイズや向きが一様ではないことがあるからです。

 [空のページがある]は白紙のページを指します。印刷用のPDFでは、全く印刷しないページを含むことがあります。チェックすべきではありません。モニタ閲覧用のPDFでは、空ページは不要ですから、ここで調べて空のページを削除することができます。

 



posted by 上高地 仁 at 21:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | やさしいプリフライト
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック





Illustrator使いこなしの鉄則

  鉄則01:異なるバージョンでは開かない
  鉄則02:最新版にアップデートしよう 8.0〜9.0
  鉄則03:最新版にアップデートしよう 10.0〜CS2
  鉄則04:カラーマネージメント機能を使おう
  鉄則05:貼り込まれた画像のカラーはどうなる?
  鉄則06:透明効果の分割・統合をベクトル側で変換する
  鉄則07:透明分割とスポットカラーの怪しい関係
  鉄則08:ラスタライズ効果設定は「200 ppi」に設定する
  鉄則09:Illustrator CS以降で使うOpenType機能
  鉄則10:フォントはアウトライン化してPDF保存する
  鉄則11:PDF保存ではフチククリ文字はアウトライン化しない
  鉄則12:用紙サイズを大きくしてトリムマークを付けて保存する
  鉄則13:PDFのバージョンはAcrobat 4.0互換で保存する
  鉄則14:PDF保存ではIllustrator編集機能はオフにする
  鉄則15:RGBのEPS画像はそのままCMYKに変換される
  鉄則16:PDF保存ではICCプロファイルは埋め込まない
  鉄則17:Illustrator 10までは画像はダウンサンプルしない
  番外編1:可能な場合オーバープリントを保持とは
  番外編2:インテリジェンスなカラー変換
  番外編3:書き出されるPDFサイズ
  『Illustrator&InDesign使いこなしの鉄則』を発行します
 
Illustrator使いこなしの鉄則が改訂してiPhoneアプリになりました。

カラーマネージメント出力

  カラーマネージメント出力の不思議1〜InDesign編〜
  カラーマネージメント出力の不思議2〜Illustrator編〜
  カラーマネージメント出力の不思議3〜解答編〜

Vistaフォント、混乱の真犯人は誰だ

  その1:包摂はどこまで本当か
  その2:解き放たれた文字数の制限
  その3:JISの包摂に明確な基準はあるか
  その4:使われている文字は字形であっても拒否するのは非現実的だ
  その5:ユニコードは字形を追加するためにあるのだ

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。