Acrobatのバージョンも9.0になっても
8.0をお使いかも知れません。
Acrobat 9 Proにシフトするメリットはいくつかありますが
オフィス系のPDFで[色を置換]すると画像マスクが外れる現象は
Acrobat 9 Proで解消されています。
また、複数のフィックスアップを適用したとき
データ量の多いPDFではフィックスアップが正しく適用されずに
処理できないこともありますが、Acrobat 9 Proでは
Acrobat 8 ProでフィックスアップできなかったPDFでも
処理できるなっています。
今回はAcrobat 9 Proの出力のセミナーを開催することになりました。
PDFの扱いではAcrobat 8 ProとAcrobat 9 Proでは
大きな違いはあまりありません。安定度が増したことと
フィックスアップの機能が強化されたことくらいでしょうか。
Acrobat 9 Proになって安定性が高まったので
本格的なPDFワークフローを構築しても
高価なRIPに引けを取らないことが可能になっています。
そこで今回はAcrobat 9 Proでの効率的なPDFワークフローを
紹介するセミナーを行うことにしました。
実はPDFの出力でAcrobat 9 Proを使うとトラブルがないわけではありません。
Acrobat 8 ProやAcrobat 9 Proを使わなくても、高価なRIPでも
PDFでのトラブルは絶無ではありません。
IllustratorのPDFをAcrobatでフィックスアップすると
透明効果
特色
グラデーション
でトラブルが発生することがあります。
InDesignでもフィックスアップすると
透明効果
文字やオブジェクトのずれ
などの問題があります。もちろんこれらのトラブルの頻度は高くありません。
したがって、IllustratorやInDesignに問題があるのか
あるいはPDFの作成方法に問題があるのかはわかりません。
もう少し具体的にいうと、InDesign CS3とCS4の効果オブジェクト。
シャドウ(内側)、光彩(内側)、光彩(内側)、サテンのオブジェクトを
傾けて配置し、AcrobatやRIPでオブジェクトを操作すると
効果が消失してしまうという現象が知られています
●InDesign CS3とCS4で出力時に消失する効果メニュー[DTP-Sブログ]
http://dtp-s2.seesaa.net/article/117668250.html
この現象は事前に透明効果を分割統合すれば解決します。
印刷工程ツールでもフィックスアップでも対応できます。
ただし、フィックスアップでは透明の分割・統合とそれ以外の
フィックスアップを追加して適用すると
シャドウ(内側)、光彩(内側)、光彩(内側)、サテンの効果は失われます。
透明の分割・統合だけを行なう必要があるのです。
InDesignで書き出したPDFのトラブルはそれだけではありません。
フィックスアップを適用すると文字やオブジェクトが×××することがあります。
○○○のサポートに聞くと
PDF/X-1a準拠のプロファイルを割り当てて下さい。
ユーザーがカスタマイズしたものだと予想外の結果になることがあります
という返事をいただいたユーザーもいます。
残念ながら、PDF/X-1a準拠でフィックスアップしても
文字が×××場合があります。
困った話です。
この数ヶ月、Acrobat 8 ProとAcrobat 9 Proで効率的で安全な
PDFワークフローを構築しようといろいろと試してきました。
しかし実際には、さまざまなトラブルが発生して
安心・確実なPDFワークフローはAcrobatでは無理か
と思ったこともありました。
しかしそれらのトラブルを解決して、
やっと安心・確実なPDFワークフローを探し出しました。
答えは簡単でした。
PostScriptファイル書き出してDistillerで再PDF化
でした。IllustratorやInDesignのPDFは
AcrobatからPostScriptファイルを一旦書き出して
DistillerでPDFに変換してからフィックスアップすると
トラブルは発生しないのです。
PostScriptファイル書き出しのときに透明は分割されますから
InDesign CS3とCS4の効果も消失しないのです。
もちろんすべてのトラブルがこの方法で解決するとはいいません。
しかし、いままでフィックスアップをそのまま適用して
不具合が発生したPDFは、この方法ですべて解決しました。
○○○のサポートでは解決できないトラブルを解決することができます。
PostScriptファイルを書き出してプリフライトを適用する手順を
バッチ処理で誰でも可能なワークフローとして構築します。
この方法だと出力用PDFをフォルダにまとめて
バッチ処理を順番に適用するだけなのです。
プリフライトエラーがでたら、
内容を確認して必要であれば再入稿するか
Acrobatで修正します。
プリフライトエラーがでなければ
フィックスアップを適用して印刷用PDFに変換して
そのままRIPのホットフォルダに投げるだけです。
プリフライトエラーの修正はスキルが必要ですが
バッチ処理でのPDFワークフローの運用はスキルレスで可能です。
Illustrator形式やIllustrator EPSで入稿したものも
DistillerでPDFにすれば、そのままこのワークフローで処理できます。
カスタマイズすればPDF内のすべてのフォントを
アウトライン化することも可能です。
旧式のRIPであっても、PDFの処理を高速に行うことができます。
────────────────────────
セミナーは2セッションあります。
セッション1
Acrobat 9 ProだけでPDFを出力する方法
平成21年6月23日 13:00〜17:00
セッション2
プリフライトでラクラク自動処理する方法
平成21年6月24日 13:00〜17:00
となっています。「Acrobat 9 ProだけでPDFを出力する方法」は
『Acrobat 8 Proサクサク出力のコツ』をテキストに使うものです。
このセッションではバッチ処理を使った自動処理ではなく
Acrobat 8 ProとAcrobat 9 Proでの印刷用PDFの変換のノウハウを
身につけていただきます。
セッション2の「プリフライトでラクラク自動処理する方法」では
新しくテキストを書いています。
Illustrator、InDesign、WordからのPDFの自動処理の方法を解説します。
プリフライトプロファイルも全てご提供しますので、
プリフライトプロファイルを読み込んでいただき、
バッチ処理を作成していただくだけで、PDFワークフローが完成します。
最終稿は間に合わせないかもしれませんが、
間に合わない場合は、セミナー修了後にテキストをお届け致します。
セミナー参加費はお得な価格をご用意しました。
セッション1 42,000円(テキスト込み)
セッション2 42,000円(テキスト込み)
両セッション 84,000円 → 79,800円
とさせていただきます。
セミナーの定員は各セッションで
10社様限り
といたします。
各セッションを4時間かけて、十分に理解していただきたいので
少人数制にさせていただきます。
また1社でお二人目以降はセミナー参加費を半額にいたします。
(お二人目以降はテキストはありません)
定員の10社様に達しますと締め切ります。
今すぐ下記よりお申込下さい。
あなたがAcrobatでのPDF出力のノウハウをもっと活用して
大競争時代に突入した印刷業界で勝ち組になるための
お手伝いをしたいと思っています。
◆Acrobatだけでする安心確実なローコストPDFワークフローを構築する方法
http://www.incunabula.co.jp/090622/
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