InDesignでも発生する白のオーバープリント



 Illustratorで白にオーバープリントしてPDF保存し、それをInDesignに貼り込んでInDesignからPDF保存すると、白のオーバープリントがPDFに反映されてしまう。白のオブジェクトにオーバープリントすると出力されないので、印刷トラブルになってしまう。

 InDesignでは白の塗りや線にオーバープリントを指定できないが、ある方法を使うと、InDesignでも白にオーバープリントを指定できる。基本的にはInDesignでは白のオーバープリントは不可になっているのだが、操作手順によっては、白オブジェクトにオーバープリントが適用されてしまうのである。

  その方法というのは、カラーパネルやツールパネルで

塗りと線を入れ替える

ことで発生する。たとえば「線に黒」「塗りに白」を指定して線にオーバープリントを指定する。線は黒だからオーバープリント可能だ。そして[塗りと線を入れ替える]と、線は白になるが、そのときオーバープリントの設定が反映されてしまうのである。つまり、「線の白」はオーバープリントになるのである。

090511-01.gif

InDesign CS2で白と黒を反転したところ。白の線にオーバープリントが反映されていることがわかる。チェックがグレーアウトしていて、そのまま外すことができない。

 そのままPDFとして書き出すと、PDFにはオーバープリントが反映されてしまう。通常こういうケースはあまり考えられないが、塗りと線を入れ替えることはよくする操作なので、トラブルになるケースはけっこうあるのだろう。

 ここで確認しておきたいことは、「塗りと線を入れ替える」ことで発生するトラブルは

InDesign CSとInDesign CS2


だということだ。InDesign CS3以降は、「塗りと線を入れ替える」とオーバープリントの属性も入れ替えとなり、白にオーバープリントが指定されることはない。CS3以降であれば、InDesignでは白のオーバープリントは発生しないのである。

 ただし、InDesign CS2で作成したドキュメントをCS3で開いたところ、InDesign CS2で指定された白のオーバープリントはそのまま引き継がれた。CS3で最初から作成した場合はオーバープリント属性は白に指定されることはないにしても、CSやCS2で作成したドキュメントを読み込む場合は、白のオーバープリントは反映されることは知っておきたい。

090511-02.gif

InDesignから書き出したPDF。。オーバープリント化された白の線はプレビューされてオーバープリント化されている。インスペクタで確認するとパスのオーバープリントは「はい」になっている。

 なお、InDesignのドキュメントはPDF書き出しして、Acrobatで白のオーバープリントに対処するとトラブルになりにくい。オーバープリントはAcrobatのフィックスアップで破棄することができるからだ。Acrobat 8 ProやAcrobat 9 Proを持っている場合は、Acrobatで調べるか、フィックスアップで白のオーバープリントを破棄しておく方が安全だろう。


◆「白ノセ」トラブルを解決する(3)[大日本スクリーン製造:出力の手引き]
http://www.screen.co.jp/ga_dtp/dtp/guideline13/20090305whiteop3.html

 




posted by 上高地 仁 at 11:04 | Comment(0) | TrackBack(2) | Acrobat 9印刷用PDF自動変換
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InDesignグラフィック化とオーバープリント
Excerpt: DTP-Sブログ-ひねもすデジタルビヘイビア: InDesignでも発生する白の...
Weblog: 1/1000gの日記
Tracked: 2009-05-11 20:32

indesign用オーバープリントチェッカー
Excerpt: これなんなの?って言われると、返答に困りますが、わかる人にはわかる、そういうものです。 indesign内のオブジェクト、文字色のオーバープリントをチェックします。 バグがあるかもしれません(とい..
Weblog: FLASHネットゲーム開発blog
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