2009年01月29日

Illustrator CS4の実用的な新機能の本─ライブカラーの本当の使い道

 Creative Suite4がリリースされてもう1ヶ月以上が過ぎた。Creative Suiteの新機能については、CSがリリースされたときに書籍化を行った。CS4にいたってもう一度、新しい機能をまとめてみようと考えた。

 単に新機能をとり上げても仕方がない。というのは、新機能といっても実用的かどうかは別であって、ユーザーの多くが欲しい機能とは限らない。たとえば、CS4の塗りブラシ機能は、Illustratorでイラストを書きたいユーザーにとっては便利な機能だとしても、レイアウトソフトとして使用しているユーザーにはあまり興味がない機能だろう。マルチプルアートボードもこんなややこしそうな機能を喜ぶのは、一部のDTPフリークだけかもしれない。

 といっても、新機能の中には知らないだけで、使えば実は便利な機能が結構あるのではないかと思うことがよくある。使い道がわからないだけ、使い方を知らないだけで使っていない機能も多々ありそうである。

 そこで今回はCS4だけではなく、CS2やCS3の新機能でも実用的かつ知らなければソンするような新機能があれば合わせて紹介するような内容を目指して原稿を書いている。CS2まではAdobeが発行していた新機能のガイダンスとかがあったが、CS3以降はWebにある記事やヘルプしかない。残念ながら、公式サイトの記事は公平な扱いで新機能が解説されていて、実際に役に立つかどうかは自分で試してみるしかない。

 新機能を使いつつ、実用的な機能を掘り下げた本にしたいと思い

Illustrator CS4までのおいしい新機能活用講座


というタイトルを付けた。「オオッー」とよだれが垂れそうな新機能を紹介できればと思っているが、実際に新機能を調べていくとなかなか手間がかかる。

 CS3の新機能の中に「ライブカラー」という機能がある。CS3を持っていれば知っているだろう。選択したオブジェクトのカラーを一括して変換したり、直感的にグイグイと編集できる機能である。パッケージのカラーバリエーションを変更する場合は便利かも知れないが、一般的な「版下」レイアウトではあまり使うことはない。

 しかしDTP用途でいうと、CS3のライブカラーには実用的な使い道があるのだ。それは2つある。

グレースケールに変換
特色の置き換え


である。今回うろ覚えだったこれらの機能を再確認して整理してみた。もともとライブカラー(オブジェクトの再配色)にあったメニューは、フィルターメニューの[カラー]にあったものである。それが引っ越してきた。そのなかで強化された機能が[グレースケールに変換]なのである。

 CS2までは[グレースケールに変換]しても、パターンやグラデーションはグレースケールに変換できなかった。CS3ではそれが可能になった。これはけっこうよく知られていることだろう。しかし、CS2で変換できないはパターンやグラデーションだけであろうか。本にするとなるともう少し調べたい。グラデーションメッシュ、特色、複合パス、ブラシ、グラフ、埋め込み画像などのサンプルドキュメントを作成しグレースケールに変換してみた。

 不思議なことにグラデーションメッシュはグレースケールに変換できるのである。埋め込み画像も可能。ブラシとグラフは駄目。シンボルも不可。どうやら、分割・統合したり、アピアランスを分割しなければならないものは駄目らしい。ついでにいうと、カラー指定したドロップシャドウ部もグレースケール変換は駄目。

ICS4-41-34.gif
Illustrator CS2で変換したIllustratorのオブジェクト。グラデーション、パターン、グラフ、ブラシが変換不可になっている。

 CS3以降では、すべてグレースケールに変換可能だ。もっもと、Illustratorのグレースケール変換は、機械的に変換するので、ICCプロファイルで変換するようにはならない。明るさは無視されるし、ドットゲインも反映できない。Acrobatがあれば、PDF保存してAcrobatで変換することをお奨めする。

 もうつ1つの「おいしい機能」は、選択したカラーを任意のカラーに置き換える機能である。それだけであれば、「どこがおいしい機能なの」と言われてしまうが、おいしいのは特色の変換にある。

 どういうことかというと、ドキュメント内に特色があると、その特色をすべて墨ベタに変換することが可能なのである。つまり制作時には特色で作成したとしても、出力する前に墨ベタに置き換えることが可能になる。重要なのは、特色ベタは墨ベタに、特色50%は墨ベタ50%に変換されることである。

 画像はダブルトーンを使わずグレースケールのまま貼り込めば、グレースケール画像に特色を指定することが可能なので、モニタでは特色でのプレビューが可能になる。着色した画像は、ライブカラーでカラーの置換ができる。もっとも、正しく置き換えるにはライブカラーで色調の保持が必要になる。

 CS3の新機能、ライブカラーはあまり魅力的な機能には思えなかったが、特色を墨版(もちろんシアン版やマゼンタ版に置き換えることも可能)に置き換える機能は知っておきたい機能ではないか。同じカラーのつもりで複数の特色を指定している場合は、この機能を使えば、一括してカラーを置換できる。

 というわけで、「Illustrator CS4までのおいしい新機能活用講座」はCS4の新機能がメインになるものの、CS2やCS3の知っていればトクする新機能も合わせて紹介したい。できればマルチプルアートボードでは新機能の解説だけでなく、Illustratorだけでできる面付けのノウハウなども整理できれば思っている。

◆アドビストアでのCreative Suite4製品の購入はこちらから
store3.adobe.com/cfusion/store

 


ラベル:Illustrator CS4
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posted by 上高地 仁 at 22:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | Creative Suite 4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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