2008年10月22日

PDF/X-1から始まったPDF/X

 PDF/Xといえば、基本的にPDF/X-1aですが、PDF/X-1についておさらいしてみました。「特別なソフトウェアでなければ扱えなかった」というPDF/X-1は、標準化による利権の匂いを感じさせますね。PDF/X-1があってアンチテーゼとしてPDF/X-3が登場し、バランスの取れたPDF/X-1aが生まれたと見ることができそうです。「PDF/Xの裏の裏」第2回は「PDF/X-1から始まったPDF/X」です。



 PDF/Xはどのようにして生まれたのだろうか。PDF/Xは、Acrobatを開発したAdobeが決めた規格ではない。Acrobatユーザーが自発的に規格化を目指したものが、PDF/Xである。最初に策定されたPDF/Xが、後に「PDF/X-1」と呼ばれるようになった。

 PDF/Xの「X」はエクスチェンジである。そのまま直訳すると「交換」という意味になってしまうが、PDFを印刷目的として利用したときのガイドラインを規定したものである。印刷用データとしてPDFをやり取り(交換)する場合、まったく同等の出力と印刷を目的に決められたものである。

 PDF/X-1の標準化を率先したのは、CGATS(Committee for Graphic Arts Technical Standards)だと、『pdf + print 2.0』に書かれている【pdf + print 2.0/Bernd Zipper著/工学社/34ページ】。その提案に相乗りしたのが、ANSI(American National Standards Institute、米国規格協会)だった。時期的なことを明示した資料はないが、Acrobat 3.0のリリースのあとくらい(1997年頃?)から、PDF/Xの標準化の議論が始まったようだ。

続きは次をご覧下さい




ラベル:PDF/X-1
posted by 上高地 仁 at 11:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | PDF/Xの裏の裏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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